カシオ G-SHOCK MTG-B2000を着けてみた

2021.02.01

2021.02.01

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ
この度、レビューしたモデルはこちらです。
MTG-B2000BD-1A4JF MTG-B2000BD-1A4JF

■トリプルGレジストの呪縛

MTGが誇る「トリプルGレジスト」。
これは、耐衝撃、耐振動、耐遠心力のことなんだけど、MTGの開発では、これを絶対に外せないわけです。
それでいて、デザインを刷新していかなあかんわけ。
そこに苦悩があるんやろうなぁ、といつも思うわけで、
そう思っているからこそ、今回のMTG-B2000には、ホント驚きました。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

■デュアルコアガード構造

まず、全く新しいのは、カーボンとメタルの二つのコアガードを融合させたこと。
MTGは、メタルなんです。メタルのGショックという使命を持ってる。
ちなみにメタル素材はステンレスです。
これがチタンになると、MR-Gになってしまう。

それぞれのシリーズに、素材や機能の明確な線引きがあるところが、Gショックのステキなところ。

実は、MTGではなく、Gショックのグラビティマスターというシリーズが2018年に登場したんだけど、これ、Gショック初の「カーボンコアガード構造」やったんです。
これ出てきた時も驚きました。

カシオ G-SHOCK グラビティマスター

グラビティマスターは、軽量化を図るために、裏蓋をなくし、ミドルケースと裏ぶたを一体化したモノコック構造のケースを採用しました。
そしてその素材が軽量で強度の高いカーボンファイバー強化樹脂。
このカーボンのケースに、ムーブメントを収めることで、衝撃から保護するという新機構だったわけです。

これがカーボンモノコック構造。

グラビティマスター

この「カーボンコア構造」、MTGに生かされへんか?
というのが、スタートでした。

これまでのMTGは、Gショックの基本ともいえる、中空構造を取り入れ、ステンレス製のベゼルと裏ぶたを4本のボルトで支え、その中に樹脂製のケースを収めるコアガード構造でした。

対してMTG-B2000は、ムーブメントを収めたカーボンモノコックケースをステンレス製のミドルケースにはめ込み、ベゼルをミドルケースにビス留めすることで固定。
そうすることで、従来のインナー部分を、上下のメタルパーツで挟むという構造から脱却したんです。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

カーボンを採用することで、軽量化できる分、メタルパーツを耐衝撃のために厚くすることも可能になるので、重量、大きさは、従来のMTGとほとんど変わりません。

裏ぶたに別体パーツを用いていないので、裏側は、カーボンモノコック構造がそのまま露出している。
これ、結果として金属アレルギーの人が直接メタルに触れなくなるから、耐アレルギー的にもよかったんちゃうの?と、個人的には思ってます。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

これまでのMTGは、裏蓋にそのアイデンティティである、「トリプルGレジスト」ロゴマークが刻まれてたんだけど、
MTG-B2000は、それをロゴではなくテキストに変更されました。
トリプルGレジストよりも、苦労して搭載した「カーボンモノコックを裏に表現したかったんやと思います!

MTG-B2000が、MTGの歴史の中で、いかに革新的であるか、がお分かりいただけましたか?

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

■レイヤーコンポジットバンド

ステンレスと異素材の融合、というコンセプトを持つMTGでは、ブレスレットも特徴的なのです。

ステンレスのブレスの裏側に、樹脂を貼り付けて、軽量化と、装着したときにひんやり感を軽減させる「レイヤーコンポジットバンド」。
MTG-B2000では、ここも新たに開発され、メタル部分が中空構造になりました。
MIMっていう製法で、金属の粉とプラスティックを混ぜ合わせて型を作り、後で加熱することでプラスティック部分が溶けちゃって、金属だけのパーツになります。
デザインの自由度が高い製法なんだけど、精度があんまりだったそうだけど、開発陣は、この精度問題を乗り越え、満を持して、今回採用されました。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

中空構造にすることで、当然、軽量化が可能です。
MTG-B2000は、ケースは従来モデルと同じ重量なんだけど、バンドは大幅に軽量化されました。
なので、全体としての装着感が上がったんです。

さらに、ケース端っこのレバーをスライドさせると、バンドが外れるんです!
最近、Gショックは、けっこうバンド交換が可能なモデルが多くなってきていて、MTG-B2000もその流れをくんでますね!
気分によってバンドを付け替えられたらアガります。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

■実際に着けてみた

普通に置いてると、メタルの部分しか見えないから、
「なんか重そうやな・・・」と思いますよね。
そして、ステンレス製と聞いたら、なおさら悟空(古いか・・・)みたいに筋肉鍛えられるんちゃうか、と思うくらいの重さを想像してしまいます。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

さらに言うと、ケースサイズが51㎜なんです。
スペックだけ見ると、「いや、これはでかいやろー」と思ってしまって当然です。

ですが、実際に腕に着けてみると、そういう印象は吹き飛んでしまいますよ。

重さは、総チタンのモデルに比べるとやっぱり重いですが、総ステンレスのモデルに比べるとかなり軽い印象になります。
バンドの重さが軽くなっているので、重心がケースによるため、そういう意味でも、軽く感じる気がします。

そしてケースの大きさ。
51㎜ってどうよ?
て思ってる方、これ見てください。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

私、手首周り17㎝なんですけど、着けた感じ、ケースがが浮いてしまうような印象は全然ないです。
大きいケースの時計だと、ラグが手首に収まりきらず、はみ出してしまって、腕に沿わない感じが不快になるんだけど、これはかなり快適にフィットしますよ。

デザインの特徴は、なんといってもベゼルでしょう。
12角形のベゼルは、ラウンドタイプが主流であるGショックの中では、かなり稀有です。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

そして公式サイトでも大きく取り上げられているこのボルドーカラー。
Gショックのテーマカラーであるレッドを、MTGにふさわしい大人風にアレンジしたら、こういうボルドーカラーになったんやと思います。

IPブラックのケースと、この深いボルドーカラーのコントラストが、異彩を放ちます。

このカラーリングなら、スーツスタイルでも、ジャケパンスタイルでも、カジュアルでもいけますね。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

ブラックIPが施されたケースは、直線的に切り落とされているんですが、ベゼルは、角が面取りされていて、丸っこい印象です。
これも、別体パーツを組み合わせる、ということで、あえて表情を変えてるんだと思います。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

このMTG-B2000は、スマホにリンクされるので、ワールドタイム都市コードが省略されました。
スマホで都市を入力する方がほとんどということで、ごちゃごちゃ感が出てしまう都市コードをなくしてすっきりシンプルな表情にしたんだと思いますよ。
7時位置にデュアルタイムが配置され、2か国の時刻を同時に表示することが可能です。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

文字板の中にもレッドを配することで、存在感が増していますね。
また、インデックスパーツをかなり傾斜させることで、文字板に奥行きが感じられ、立体的になっています。
全てが計算されつくしています。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

■スマホと連携

MTG-B2000は、スマートフォンリンク機能を搭載しています。

専用アプリでは、タイムゾーンの変更や、アラーム・タイマーなどの設定が可能です。

さらに、ソーラー発電量や、電波による時刻修正履歴、最新タイムゾーンの更新履歴のログも確認できます。
さらに、時計の各機能が正常に動いているかどうかを診断する、セルフチェック機能も備えているんです。
時刻やバッテリー、ソーラーセルの状態、針の動作などを1日1回、または都度手動でチェックできます。

カシオ G-SHOCK MTG-B2000シリーズ

時計を常に最高のコンディションで使うことができる、強い味方なわけです。

こんな盛りだくさんなMTG-B2000は、3色のカラーリングで新発売です!